長期投資におけるエントリータイミングと追加投資の考え方と利食い

長期投資におけるエントリータイミングや追加投資(短期投資でいう「追撃」、「ピラミッティング」)、利食いは、短期投資とは、また異なる考えで行う必要があります。

また、短期投資は、為替や株などの短期的な値動きを見て投資判断を行いますが、長期投資の場合は、投資対象(主に株)の長期的な成長を見極める必要があります。

そのために押さえておくポイントをご紹介します。

 

成長が敵になる例外的場面

ビジネスの成長と価値は、イコールではありません。
確かに成長は価値にとって基本的にプラスだし、時に大きなプラスとなります。

しかし、例えば、航空会社ビジネスに資金をつぎ込んだ投資家は、利益なき成長(売上だけ増えていく)をファイナンスしているにすぎません。これは、事業を行う上で大きな資本が必要になるからです。他にも、通信インフラ事業などが挙げられます。
そういう産業にあっては、拡大すればするほど投資家に損害をもたらします。

成長が投資家に利するのは、そのビジネスが魅力的でかつ逓増的リターン(ゆっくりと増える利益)を期待できる時のみです。
言い方を変えると、成長のために投資した1ドルが長期間にわたって1ドル以上の株価上昇として返ってくるときだけです。
そのような会社は、コツコツと利益を増やしている会社です。
逆に逓増的な資金を必要とする低リターンのビジネスに投資すれば、投資家にとって成長が敵になります。

 

利食いについて

バークシャーの経営者は、昏睡状態にあるのではないかと思うほど変わり映えのないポートフォリオではあるが、バフェット氏は、理解できて素晴らしいままであり続けるビジネスとお別れするのは馬鹿らしいことだとずっと思っている。

1938年から1993年にかけてのコカ・コーラを見てみると、

売り上げ2億ケースから107億ケースへ増加しました。

株価は、
1919年1株40ドル
1938年1株3277ドル : 81倍
1993年1株25,000ドル : 625倍

長期にわたって優位性を保つことのできる企業

 

シンプルなアイディア

真に大きな投資アイディアは、短い文章で説明できます。

長続きする比較優位性有能で株主思考の強い経営陣適切な値段

これらの特性があるときは、投資で損をすることが難しいです。

投資家の点数は、オリンピックの高飛び込み競技と同じように計算されません。
長続きする唯一の要素に多くを依存する単純なビジネスに投資して成功するのも、
常に変化し複雑な変数を持つ複雑なビジネスに投資して成功するのも
儲けは同じになります。
なので、容易に理解できるビジネスで成功する方がリスクも少なく、複雑なものに投資する必要がありません。

 

エントリーのタイミング

私たちは、株の購入に際して、良いタイミングを見図ろうとしません。

というよりは、良い値段で買おうという意識です。
短期的に景気の先行きが不透明だとか株式市場の動きが不安だとか言う理由で長期的に将来の姿が見える優れたビジネスの株を買わないのは愚かです。

なぜ、有知の決定を無知の推測のために、投げ捨てる必要があるのでしょうか。

ダウが上がるとか、FRBがこう動くだろうというのは一切関係ありません。
値段は見ますが、タイミングは見ないです。

 

追加投資

新しい投資先を見る前に、我々は、既存の投資先に追加投資することをまず検討します。
昔あるビジネスが魅力的で買ったなら、今また同じプロセスで買うのが得策であることも多いのです。

株式投資家は、買収するまでいくなら、シェア100%になるまで買い進めることが可能です。

自分がよく知っていて、好きな会社の株を好きなだけ買い増しすることができます。

バフェットがアメックスを大きく買い増した93年94年は、アメックスが子会社を売却したり、持ち株比率を下げたりして、旅行小切手とカード部門という本業回帰を始めた年でそれを評価したものと考えられます。
事業が多角化している会社は、見通しがつけられず、バフェット氏はこのように対象銘柄の見通しの悪さをひどく嫌います。

手持ちの株の銘柄の中にさらなるチャンスがあるかもしれません。

 

早売りを戒める

バフェット氏は、1944年から納税申告書を全部保管していて、それによると51年に4回に分けてGEICOを買っています。
結局、350株1万282ドルの投資となりました。
年末には、1万3125ドルになったが、これは、全財産の65%を超えていました。
しかし、なんということか、翌年の52年には全部を1万5259ドルで売ってしまったのです。
売った理由は、ウェスターインシュアランスセキュリティーズへの乗り換えでした。
同社は、当時PER1倍程度で取引されており、目に留まったからです。
しかし、その後20年でバフェット氏のGEICO株350株は持っていれば、130万ドルになった。
このことから、素晴らしい会社の株を売却してしまうことをお勧めできないです。

結局、バフェット氏は、70年代初めになって、GEICOの新経営陣が保険を格安で販売して倒産しそうになった時に大量取得して、以後2度と売ることはありませんでした。

 

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